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 さしも草

立春ともなると、もう草木も芽吹きはじめていますよね。


 すみれ

庭の片隅に植えた すみれ も 花を咲かせていました。

それならば 道野辺に 草餅にいれる よもぎ も 芽を出しているのではないかと
気をつけて 見てみたところ、


  さしも草

ありました! 日当たりのよい空き地です。 枯れた茎の下から もうこんなに 



  5月ヨモギ

    こちらは、5月に撮ったものです。 たんぽぽの横に見慣れた よもぎ

        さすがに たんぽぽ はまだこんなになっていませんが。


よもぎ(蓬)のことを もぐさ とも言います。但し、こちらはよもぎ(蓬)を加工したものの
ようです。 なぜなら、お灸に使用する場合の呼称になっているからです。

「灸に使うもぐさ(艾)は、葉を乾燥させ、裏側の綿毛を採取したものである」 とか。


百人一首」 51番 にある 藤原実方(さねかた) の歌

   かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを
                     
歌意 ( このように(あなたを慕っていると)さえも打ち明けることができないのですか
     ら、伊吹山のさしも草ではないけれども、それほど私の思いが激しいものだと
     はご存じないことでしょうね。



   伊吹山1131021

             伊吹山2
  
   写真は滋賀県と岐阜県の境にある 伊吹山です。

伊吹山は「さしも草」=「よもぎ(蓬)」の名産地であったようです。一説には、伊吹山は
栃木県にあった小さい山の名であるとか、もぐさの生産地は北陸で滋賀県ではなかっ
たとも言われるようですが、平安時代のこと、真相は定かではありません。

しかし、大切なのは「伊吹山」の名と「さしも草」であり、この歌で効果を発揮している
掛詞(かけことば)です。

さしも草の生えている伊吹(いふき) 言ふ を、燃ゆる に恋の(ひ)を重ねる。

「さしも知らじな」とは「君はそんなこと知るはずないよね」私の燃える思()なんて(涙)


そう、言うことの出来ない 片思いのつらさ を導き出す仕掛けの言葉になっています。

もぐさ がじわじわと燃えていくようすが、「もゆる思ひ」という 切ない恋心になぞらえら
れて、効果を発揮しているのです。







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プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

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