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三笠山(みかさやま)

昨日(5月6日)は竜巻や突風が発生し、茨城、栃木に大きな被害をもたらしま
した。こちらでもその頃、俄に空が曇もるやいなや雷鳴と共に突然雹が降り始め、
やがて激しい雨にかわりました。

5月5日が暦のうえでは「立夏」、季節の変わり目によくみられる不安定な気象
とはいえ、最近の異常気象の数々を思い、不安を感じながら雷雨が治まるのを待
ちました。

その夜の月は満月で、こうこうと照る月が何事もなかったかのように空に浮かん
でいました。

     5月7日の月


天空に浮かぶ月は悠久の時を思わせます。


今から約1300年前のことですが、安倍仲麿(あべのなかまろ)は唐(中国)
にて、空をあおぎ、月をながめてふるさとの三笠山に出たなつかしい月を思い
出したといいます。


7 天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも    安倍仲麿
(大空を仰ぎみると、この異国の空に月が美しく照り輝いている。
 あの月はふるさとの奈良の春日にある三笠の山に出ていた月と、
 同じものなのだなあ。)

この時、安倍さんは、留学生として中国に渡っていました。とても優秀な方で、
中国の役人になるための試験に合格。かの有名な李白(りはく)や王維(おうい)
と交流し、玄宗皇帝にも気に入られて位の高い役人になっていました。

この歌は、30年ほどたって皇帝から帰国を許された時にふるさとを思って詠んだ
といわれています。

この奈良の「三笠山」は、お菓子の名前にもなっているのですね。
関西方面では、今「どら焼き」と呼ばれているものを「三笠」、「三笠焼き」、
「三笠まんじゅう」などと呼ぶことが多いそうです。

菓子の外見が奈良県の三笠山に似た形であることに由来するとはなんとも風流で、
上記の歌と思い合わせて食べてみると又違った味わいを感じられそうです。

   どら焼き   どら焼き中



ようやく帰国できることになった安倍さん、日本へ向かった船が暴風にあって難破
してしまいます。

結局、また唐(中国)に戻り、その後も唐で過ごして、長安(西安〔シーアアン〕)
で亡くなりました。






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プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

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