にほんブログ村 本ブログ 古典文学へ
にほんブログ村

「百人一首」では、80番の歌

「百人一首」では80番にある歌です。

80 長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れてけさは 物をこそ思へ                 
                        待賢門院堀河(たいけんもんいんほりかわ)
 

歌意
あなたのお気持ちはいつまでも変わらないのかしら。わたしにはわからないので、
寝乱れた黒髪のように、今朝、わたしの心も乱れて物思いをすることです


この歌が詠まれて完成していく場面が、先々週でしたかのNHK大河ドラマ「平清盛」に
出てきましたね。

作者「待賢門院堀河」は、鳥羽上皇の中宮(妻)となった女性 待賢門院にお仕えしてい
た女房(女官)でした。

それが丁度 清盛が北面の武士として鳥羽上皇に仕えた時代でしたから。
その場には佐藤義清(のりきよ)も、清盛と同じ北面の武士として控えていました。

     サロン


最初はこの歌

長からむ 心も知らず わが袖の 濡れてぞ 今朝は物をこそ思へ
と詠われたのを、佐藤義清のアドバイスによって完成したのだという場面。

     佐藤義清


・長からむ心→末長く相手を思い続ける心。
・知らず  →ここでは、あてにできなくて、期待できなくて、という意。


だから、ここは「わが袖の 濡れて」ではなく「黒髪の 乱れて」としてはいかがかと。

・黒髪の乱れて→私の黒髪の乱れているように、心を取り乱して。となると・・・、

恋人と一夜を明かした「後朝の別れ」に、黒髪を乱してただ一人思い悩む女性の情感が、
しみじみと伝わってくるというのです。

 主題は、恋の不安。


     和歌

     主人である待賢門院璋子が復唱して感心する場面。



この北面の武士、佐藤義清(さとうのりきよ)は文武に秀でた颯爽たる美丈夫であった
といいます。

そしてこの人こそ23歳のとき出家し、それからは諸国を旅して苦行修行を重ねた歌人
西行法師なのですねぇ~。


この150年後に、『とはずがたり』の作者後深草院二条が、先人西行に憧れて女の身で
ありながら出家し、諸国行脚の旅に出ます。

『とはずがたり』の後編は西行を真似て修行をし歌を詠んだことを書き留めたものだと、
巻末の跋文に記しているのです。、

西行は 後深草院二条 に大きな影響を残した人物でもあるのです。




歴ドラ は録画して、都合のよい時に観るのがいいですね。
古典文学作品との繋がりを見るのも興味深いものです。



ということで、本日は「歴史ドラマの歩き方」ということにしておきます。




コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

『平清盛』のあの場面見ました。  「長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ」百人一首のなかの私の好きな歌の一つです。後の西行法師のアドバイスがあったとは知りませんでした。歴史ドラマになおいっそう興味がわいてきました。

Re: No title

実際には、どのような形でアドバイスされたのかは分かりませんが、待賢門院堀河と呼ばれた女房は歌の上手、西行とも親しかったのは歴史上、事実のようです。
平清盛と佐藤義清(後の西行)を対照的に描こうとする意図から、あの場面の義清はちょっと格好よすぎ?だったような気もしますよね。
プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
私へのメールはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カテゴリ
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
日本ブログ村 ランキング
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR