FC2ブログ
                  にほんブログ村 本ブログ 古典文学へ
にほんブログ村

「ながむ 」は、「眺む 」と 「長雨」の 掛詞(かけことば)


未明から降り出した雨が今日は一日中降り続いた。
強くたたき付けるようだったり、
上がったかと思うほどの小糠雨になったり、
それでも雨は止むことなくいつまでも続いた。


梅雨時の雨は、時節の花(紫陽花)を色艶やかにする。



  あじさい1

  あじさい2



一方で、春の花(桜)の時期に折悪しく降る雨がある。
春の長雨は、花の色を褪せさせて、
人の心を曇らせることもある。


今日の講座で読んだ歌「百人一首」9番 は、
才色兼備の歌人小野小町の歌。

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に
<ハナノイロワ ウツリニケリナ イタズラニ ワガミヨニフル ナガメセシマニ>                      


この歌、さっと表面を読み過ごしたなら、

「眺めて過ごしているうちに時は過ぎて、桜の花も、
私の容色も色あせてしまったことだわ」

と受け取られそう。


ところが、五句目の 「ながめせしまに」 の 「ながめ
に掛詞を見て取って鑑賞すると次のような状況が浮か
び上がるのだ。

桜の花の色つやはすっかり衰えてしまったこと。春の
長雨が降るのを眺めていろいろ物思いにふけっていた
間に私の容色もまたはかなく衰えてしまったわ。




古語「眺む」には「(恋の)物思いにふける」という意味が
あることにも注意したい。



  たちあおい



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

カレンダー
11 | 2018/12 | 01
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
私へのメールはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カテゴリ
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
日本ブログ村 ランキング
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR