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歌枕 を 訪ねて - 下野国 室の八嶋(むろのやしま) ー


大神神社(おおみわじんじゃ)  栃木県栃木市惣社町477 

          へ、行ってきました。


北の鳥居 (640x427)

17年前に訪ねて、歌枕「室の八嶋(むろのやしま)」を確認した
神社です。

その後、8年前に再度訪ねた時には場所を見つけることができ
なかった おおみわ神社です。


大神神社本殿 (640x427)

本殿も境内も きれいに整えられていて驚きました。

17年前を思い出してみると、見違えるようでした。




        けぶりたつ室の八嶋 と、

    歌枕(うたまくら) として和歌に詠まれてきたのは

下野惣社(しもつけそうじゃ) 室の八嶋明神  です。


下野惣社・室の八嶋明神 (640x427)

小さな赤い鳥居をくぐり、池にある小島を巡って参拝します。



なぜ、大神神社の中に 八嶋明神が祀られているのでしょうか。

  大神神社(おおみわじんじゃ)は、今から1800年前、大和の
大三輪(おおみわ)の分霊を奉祀し創立したと伝えられています。

    祭神は大物主命(おおものぬしのみこと)です。



 ここは、けぶりたつ「室の八嶋(むろのやしま)」と呼ばれて、
平安時代以来東国の歌枕として都まで聞こえた名所でした。


 当社の近くに下野国(しもつけのくに)の国府跡があります。

  平安時代、都からやってきた国府役人の長官によって
この大神神社の地に下野の国中の神々が勧請され祀られたのが

    下野惣社明神 = 室の八嶋明神 だったのです。


この地は、さらに昔から煙(けぶり)の名所と詠まれた東国の歌枕が

    ここで、「室の八嶋」と結びついて国司、国府役人として
   都から赴任してきた貴族により 和歌に詠まれたことでしょう。




いかでかはおもひありともしらすべきむろのやしまのけぶりならでは
                                藤原実方(さねかた)


くるる夜は衛士のたく火をそれと見よむろのやしまも宮こならねば
                                藤原定家


ながぶればさびしくもあるか煙たつ室の八嶋の雪の下もえ
                                源 実朝





茅の輪つくり (640x427)

6月も間近です。 氏子の方が 茅の輪 をつくっておられました。


輪出来上がります。 (640x427)

      出来上がりが近づいてきました。 


       写真 (529x640)


  このように本殿の前に下げるのだと、昨年の写真  o(^▽^)o


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なぜ、大神神社の中に 八嶋明神が祀られているのでしょうか。

それまで八嶋明神(木花咲耶姫)であった神社が、明治時代の1890-1900年頃に大神神社(大物主命)に替えられました。

歌枕「室の八島」として和歌に詠まれてきたのは下野惣社・室の八嶋明神です。

戦後に詠まれた短歌はいざ知らず、それより前に「この神社を室の八島だとして詠んだ和歌」は一切御座いません。

室の八嶋明神

室の八島の地の鎮守神だからこの神社名が付きました。

村の鎮守の神様の・・・





室の八嶋明神(その2) 

室の八島を宗教と結びつけた史料上の初見は、松尾芭蕉の[奥の細道]です。

それまでは、室の八島は宗教と無縁の存在でした。

室の八島の池

[奥の細道]は、木花咲耶姫の無戸室の故事の舞台となったこの神社の境内一帯を室の八島としていますが、

この神社は、それぞれに小祠を祭った八つの小島のある池を室の八島としています。しかし無戸室の故事に池は登場しませんね。

つまり、両者で言ってる室の八島が違うんです。






いかにせむ-室の八島に-宿もがな-恋の煙を-空にまがへむ

現代風に訳せば

「こんな景色の良いところに別荘でもあればいいなぁ」

17年前を思い出してみると、見違えるようでした。

17年前の宮司はすでに亡くなって、その後は太平山神社の宮司が兼務しています。

室の八島の煙

「恋の煙」という架空の煙です。

大学などで室の八島の和歌を勉強された方は皆さんご存知のようです。

恋の煙

恋をする→胸が熱くなる→火→煙

こういう関係から、煙が恋の縁語となりました。

室の八島の神社と室の八島の池

神社が室の八島にこじつけられたのは1680年代です。

現在の室の八島の池が作られたのは1738年頃です。


プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

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