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いかに久しきものと かは知る   <53 続>

       良く晴れて、比較的 暖かい日でした。

     紅梅

    この陽射しに誘われて、今日は庭仕事のあとに

      ちょっと、野菜直売所を覗いてみると

  あった あった! 少し値段も落ち着いてきた 大根


 切り干し大根
     
      これで 切り干し大根 を つくります。

  しばらく続きそうな 冬の陽射し きっと美味しくなるでしょう 






<「百人一首」53> 続き
                            百人一首の世界


<嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る>
                          右大将道綱母


   今日もまた 訪れはなくて 
   他のひとの元へ 行ってしまったあなた
 
   忘られつつある 我が身を嘆き
   独り寝する夜の長さ 
   あなたに きっと
   わたしの気持は 分からない

                            mono_017.jpg



平安時代中期、藤原道長の異母兄に道綱がいますが、この歌の作者は
その子の母で、子の名から「道綱の母」と呼ばれていました。

作者は美人の聞こえ高く、歌才にも富む才女でした。
夫である藤原兼家は政界の大物、兼家が夢中になって口説き落として妻
の一人にしたのです。

しかし、やがてまた新たな他の女性に熱をあげ始めた夫は足繁く通っては
来なくなりました。

当時の結婚形態は、日が暮れてから男性が女性のもとを訪れ、夜明けに
なると帰っていくという 「通い婚」、しかも 一夫多妻妾 の世、重婚なんて
ない世界だったのです。

 同じ作者の作品『蜻蛉日記』を読むとこの歌があって、詠まれた状況がよ
く分かります。また、『拾遺和歌集』にはこの歌に詞書(ことばがき)がついて
います。(詞書とは、和歌の前に付けられた文で、和歌を詠んだ趣意を書い
たもの)

 それらをみると、こんな事情だったことが分かります。夫が夜になって作者
の家を訪れるかと思いきや、我が家の前を素通りして新しい女の家の方へ
行ってしまう。

近頃たびたびのこと。 そこで、ある夜、やっと訪れた夫に対して直ぐには門
を開けません。閉じたままです。門前で待たされた兼家が「待ちくたびれた」
と言ったのを聞いてから、道綱母が夫に対して詠んだ歌です。


「一夫多妻制」の世の中では、こんなことはしょっちゅうで当たり前のことだっ
たでしょう。それでも女性の心は傷つき、辛いものです。



一矢報いたあとに、率直に自分の気持ちを訴える歌を詠みかける。この女性、
現代だったらどんなタイプの人かしらと 想像を掻きたてられる歌ですね。

  
                         mono_019.jpg



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プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

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