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 ⊆ 郊外の田舎 ⊇

ポーランドの国立大学で日本古典文学を教えるS先生、日本より一足早い夏期
休暇で、帰国するとの連絡がありました。

久しぶりにお会いして、いろいろおしゃべりできるのを楽しみにしているとこ
ろです。



IMG_20110628230612.jpg
<先日届いたメールに添付されていた写真>

三泊ほどザモシチ郊外の田舎に行ってきました。
知人がいるのでそこのお家にお泊まりに。絵に描いたような田舎で
それはそれは本当に牧歌的。馬車が普通に走り、牛が放牧され、
鶏はコケコッコーと鳴き、犬もワンワンワーン♪
新鮮な野菜もとてもおいしかったです。
まさにポーランド。ポーランドのポーラは「平原」という意味です。

今住んでいるクラクフや留学していたワルシャワは超都会の
ようです(笑)でも、本当のポーランドというのは、ああいう
田舎のことを指すのではないかしらと思ったりしています。
まぁ、ずっとは住めませんが(笑





絵に描かれたような風景に、思わずひとりで歓声「わーすごい!」

クラクフの写真も以前届いていて、こちらはこちらでいいな~と思っていたのですが、

やっぱり、わたしは田舎好きのよう
 




時間のある時には、いつも「郊外の田舎」を保持継承する「見沼田んぼ」を散策しては
英気を養っております ハイ。 



      カワセミを撮りに

あらまあ、平日の朝なのに・・・、今日は何を撮りに?



自然を残すために公園にしたという、その名も「見沼自然公園」です

    見沼自然公園

    水辺の鴨
「ときには、水からあがって眺めてみるのもいいもんだわ」



    うしがえる
牛蛙が出てきて こんにちは おばちゃん 一緒にあそびましょ~♪♪
(蛙が苦手な方は、ボクを探さないでネ)



ヘルシーロードを一回りして帰ってきたら、こんなに人が増えてました。

     写真家たち



雉の姿も畑の方でみましたが、やはりお目当てはカワセミですか?








★のら★ で 足もみ健康法

さいたま市南区に2年ほど前にオープンしたカフェレストランのら
「食育セミナ-」で出会った方たちが、志を掲げてオープンした健康カフェです。

     のらレストラン


キャッチフレーズは

「食べる」は「生きる」の重大事。カラダとココロのおいしいごはん。

いいですねぇ~

見沼田んぼの野菜を使って・・・」の文字に惹かれて、以前にも訪れたことがあり
ました。

お店の奥には16畳の広場があります。そこで開かれるセミナーへ参加してきました。


2011年06月24日 (金)    

 庭でできる足もみ健康法      猪瀬市子(官足法指導員)

足は第二の心臓と呼ばれています。
足をよくもむことで、足ばかりでなく、全身の血液循環が良くなり
自然治癒力、免疫力を高めることが出来ます。
さらに、足裏には全身の器官が映し出されていて、
そこをもんで刺激することにより、各臓器の働きが良くなります。
副作用もなく、いつでも、誰でも、どこでも手軽に出来る。
シンプルなのに効果は絶大!!
冷え症、腰痛、更年期障害、アトピー、ガン、うつなどなど・・・
あらゆる慢性病の根治療法。
「血を流さない手術」とも言われています。
自分の健康、そして家族の健康を守るために是非覚えてみませんか?


     施術中

「痛い~」、「痛い~」、「痛い~」の声があがります。でも、後には快くて。。。


     食事の前にも

食事を前にもレクチャー、そして 楽しくおしゃべりしながらのランチ。



食育の必要性を痛感し、「日本の野菜中心の家庭料理を伝えたい」と独立された
シェフの三浦さん。


その日の「のら ランチ」は次の二種からの選択、

不思議の国のアリス   マダムの休日
   <不思議の国のアリス>            <マダムの休日>




私は<不思議の国のアリス> にしましたが、「マダムの休日」も美味しそう~。



ここ、カフェレストラン「のら」は

住所が分かっていて、電話で道案内を請いながらでも、なかなかお店にたどりつかない 

名うての 隠れ屋 デスが、 


「のら広場」で開かれるワークショップ、興味ある催しが開かれたときになどに一度迷路を
辿ってみてはいかがでしょう。


ホームページ < http://www.healthycafe-nora.com/index.html>


大きな地図で見る





    

陶器の街、益子へ

le petit bourgeon (ル プティ ブルジョン)の店主が、注文の品を届けてくれました。

カップとソーサー ヨーロッパで見つけた アンティーク雑貨のお店  
    (インターネットショップ)

カップ&ソーサー  すみれの絵柄が可愛いいのと、ソーサーの やさしくカップを
受ける 深さが とっても気に入っています。


そこへ、我が家に滞在し、茶事と‘茶花展’の為に出掛けていた義母が3日間のセレ
モニーを終えて戻り、三世代が一同に会する(大袈裟かな?)機を得ました。


話題に上った陶器、花器の繋がりから、 義母の慰労を兼ねた翌日のドライブの行き
先は、陶器市で賑わいを見せたという栃木県 益子に決めました。



まず、目指したのは 益子焼共販センターです。

案内役の私にとっても、何年ぶりになるでしょうか。もしかしたら 20年以上かも。



益子看板

益子焼共販センターにある、掲示です。


骨董村

この巨大たぬきに見覚えがありました。骨董村には各国のアンティーク陶器も並び、

めずらしい品も多く出ていて、 見て回るだけで楽しく学ぶこともできました。

‘展覧会場じゃないんだよ’って言われるかな。



共販センター展示

展示1

もちろん、器がメインではありますが、こんな焼き物も並んでいて、楽しいですね。


益 子 焼 は 江 戸 時 代 末 期、笠 間 か ら 移 住 し た、大 塚 啓 三 郎 が、
町 内 に 陶 土 が 産 出 す る の を見 つ けて、根 古 屋 に 窯 を 築いたのに
はじまったのだそうです。主に、台 所 雑 器 を 焼 いていました。


昭 和 になって、陶 芸 家の 浜 田 庄 司 が 人 間 国 宝 に 指 定 さ れ たことで、
全 国 的 に 益 子 焼 が 知 ら れ る こ とに な り ま す。




歩道の煉瓦に組み込まれたタイルの絵に、昔の活気ある焼き物の風景が描かれてました。

P6200033.jpg  P6200034.jpg

P6200035.jpg  P6200036.jpg
南画風の絵が、軽妙に 焼き物の歴史を伝えています。


現代では、個性豊かな作家たちが益子に集い、腕を競っているとのことでした。


おしゃれなカフェ starnet スターネット

スターネット入り口

にも、入ってみました。

カフェ  カフェ は サロン風 個別 のスペース 各種

スターネットの陶器
現代風の陶器というべきでしょうか。焼き物もまた、歴史を縦軸にして広く世界
を横軸に、伝えて広がり、時として融合しつつ伝承されていく文化なのだと・・


たくさん たくさん 焼き物が並ぶ‘陶器の街’に来て、多くの作品に触れて・・

そんなことを、感じさせられました。


自然に包まれた、憩いの空間で ほっと一息ついた 一日 でした。








続きを読む

山梨の白州で見つけた ∬お店∬

白州(はくしゅう)・尾白の森名水公園べるが」は15万㎡の広樹林を有する
発見型自然公園。

道の駅はくしゅうから、この公園の方向へ「べるがの道」を走り、突き当たって
左折するところにあるお店でした。

     テラス

玄関先に置かれた「テラス」の小さな看板表示がなかったら、一見 普通のお家風。


高速を降りたら、地元の方に「舞鶴の松」のある寺「萬休院」への行き方を尋ねよう
と考えていたので、ここに 入ることにしました。


玄関で靴を脱いで、上がったはいいのですが、思わずこんな言葉を発してしまいました。

「ごめん下さい。お邪魔してよろしいでしょうか?」


は~い、どーぞー!  いらっしゃ~い 」

その声のするドアーを開けるて 入ってみると


     P6060012.jpg

広いダイニングに入ったよう・・・

「どうぞ、おかけ下さい」

山野草が活けられている大きなテーブルに案内されて初めて、(アァお店だわ)

と安心した次第です。なんとアットホームなお店でしょう ♪♪


     お部屋から
脇にある小部屋から外を観る。あの山は・・甲斐駒ヶ岳?


山好きが高じてこの地に移り住んだというご夫妻のお宅、いえ、お店でした。


外の景色はこんな感じで、

     外の風景

花も咲いてました。

     たんぼ



「松」の話から始まって、「べるが」の話題、山の写真集を沢山出して登山の話題・・・

お話は尽きません。


「これ、召し上がりますか。 出来たてなのよ」と、

ぷりん   ご馳走になりました。


帰り際に、「ちょっと、待っててね」と奥様の姿が消えたと思ったら、

「これね、無農薬なのよ」と、袋に入れた小松菜を車のハッチにポンと入れて、

「気をつけて、三つ目の信号左折よ~、    ありがとうございました。」


お二人に見送られて お宅(いえ、お店 でした)を去るときには、

あれ、この感覚は・・・何か懐かしいような・・・

そうだ、帰省して、帰る時のような気分だと気づきました。



平日で、お客様のないときに入った「テラス」で、素敵にお暮らしのご夫妻に

出逢うことが出来たのは、「舞鶴の松」の導きだったかも 知れません。



大きな地図で見る

行ってみようという方、この地図を御参照ください。







松も昔の友ならなくに

ここは山梨県、小淵沢ICから約10㎞「道の駅はくしゅう」です。

     P6060007.jpg

ここから、国道20号を須玉ICへ向かうコースに白州の名水を堪能できるスポットが
点在。天気が良ければですが、南アルプスを眺めつつのドライブ のおすすめコース。



萬休院(ばんきゅういん)元亀2年(1571)に創建された古刹

ここに国の天然記念物に指定され、日本一の赤松と名高い「舞鶴の松」があると聞いて
いたので訪ねてみました。


ところが・・・

     P6060024.jpg


え~、これが・・・? 若いわねぇ。

それもそのはず、コレは樹齢100年と想定される赤松。




2006年11月、マツクイムシの被害により枯死した樹齢450年の名木は、

     P6060025.jpg

これは、そこに掲げられている看板の写真を撮ったものです。

高さ9メートル、総枝周り74メートル。その姿はまるで鶴が舞う姿のようだった
ということです。




P6060028.jpg


見事に手入れされた石庭はそのままに、松だけ、世代交代してました。



逢いたかったな 


「小倉百人一首」の歌にも松が詠まれていますが、

34 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに       藤原興風(おきかぜ)  

 (年をとった私はいったいだれを友人としようか。むかしを知る長寿の高砂の松も
  昔の友ではないので。)

・高砂の松→播磨の国加古郡(兵庫県高砂市)にある地名からの「高砂の松」か。
      普通名詞でいう「高砂の松」とすると、長寿の象徴
・ならなくに→・・・でないので。長寿というならば「松」も自分の友になれるが、人間
       ではないので、の気持をこめる。


 
 高砂の松は長寿の比喩として擬人化され和歌などに詠まれます。年老いて自分を
 知ってくれる人ももういなくなった作者にとって、共に長生きしているのは高砂
 の松くらいのもの、とは悲しいユーモアさえ感じられますが、老残の宿命的な悲哀、
 孤独の寂しさがせつなく歌われている作品です。



なぜか・・・この歌を想ってしまいました。 

初めて 訪れた場所なのに、変ですね ??  




でも、この松がご縁となり、当地で素敵に暮らしておられるご夫妻に出逢うことに
なります。 続編として、次回に 









ヨシ と アシと

梅雨時です 晴れた日には‘夏日’の気温、それでもこれからやってくる本格的
夏日を思えば、まだまだ格段に過ごしやすい毎日です。

今は、まだ朝晩の涼しさがあることからして全く違いますから。


これからやってくる本格的な夏日に供えて、節電と同時進行の、暑さ対策グッズに
葦簀(ヨシズ)」があります。


ホームセンターの全面に並べられている葦簀、高さが3メートル程ある大きなもの、
小振りなものも並んでいて、今年は大変売れ行きが良いとのことです。



よしず’の材料はイネ科の多年草植物の「葦(ヨシ)」、水辺や沼地などの湿地帯で
大群落をつくります。

     5月の葦原


ヨシともアシとも読む「」の字、他にもなど 幾つかの表記があって、さて
ここではどう読むのかなと迷うことありませんか。


     P6050007.jpg
     ヨシ アシ ??       良し 悪し??


ことわざ「葦の随から天井のぞく」はヨシですが、和歌に詠まれているのはアシ・・・。


百人一首」19番の歌

難波潟 みじかきあしの ふしの間も あはでこの世を すぐしてよとや
(難波潟の入り江に生えているアシの、節と節との間のように、ほんの短い間も会わ
 ないで、 一生を過ごしてしまえとおっしゃるのでしょうか。)

平安時代の女性歌人「伊勢」の歌。「あしの節の間(ま)」は、短いことを表す言葉。



三島江に つのぐみわたる あしの根の ひとよのほどに 春めきにけり
(大阪の三島江一面に生えている、アシの「一節」のように、たった一夜の短い間に
春めいたことです。)      曾禰好忠(そねのよしただ)『後拾遺和歌集』


どちらの歌もアシという植物の、節と節の間は短いという認識です。



本当にそう?なにを基準にしているのでしょうね。

よしずの材料



山国育ちの私は、葦原なるものを見ることなく育ったせいでしょか、葦のイメージ

どうもピンとこなくて、しかも、アシとヨシは同じものだということを知ったのは

ず~と後のことでした。


人間は考える葦(アシ)である」これだけを聞くと、アシのイメージって群を抜いて
賢い様相と思えるのですけれど・・・、

     考える葦?

あのPascal の名言は、

Man is no more than a reed, the weakest in nature. But he is a thinking reed.
人間は自然界の中でもっとも弱い葦にすぎない。だが、考える葦である。

アシは弱い植物ってこと、でも「考える」ことが出来るのが人間の力。


ヨシとアシの話に戻りましょう。「ヨシ」という名は「アシ」が「悪し」に通じることからそれを、
逆の意味の「良し」と言い替えたのが定着したものでした。、関東では「アシ」、
関西では「ヨシ」が一般的なのだそうです。アシは「忌み言葉」ということから
ヨシとしたのですね。


ところで、和歌は京の都に住む貴族の作、関西のはずですよね。ということは
「忌む言葉」としてヨシと呼び替えられたのは、もう少し後の時代だということ
でしょうか。

葦簀に戻りまして、こんな説明がありましたので付け足しです。

「まっすぐに伸びる茎は木化し、竹ほどではないにせよ材として活用できる。古く
 から様々な形で利用され、親しまれた。日本では稲刈りの後に 芦刈(あしかり)
 が行われ、各地の風物詩となっていた。軽くて丈夫な棒としてさまざまに用いられ、
 特に葦の茎で作ったすだれは葦簀(よしず)と呼ばれる」・・・そうです。


<蛇足>

万葉の時代にはアシが国中に繁茂していたとか、アシを詠んだ歌はたくさんあります。




 ☆開店のお知らせ☆

6月5日

     chi ちゃんから メールが 入りました。    ネットショップ  オープンです 

        お店の名
         
             
     お店の解説


chi ちゃんとは my daughter-in-law外国文化に疎い私にとって、息子夫妻 からの
情報は いつも新鮮で、刺激的です。


(でも・・・聞いた先から忘れるといいますか、覚えられない名前に・・・とまどいつつも

 すてきなものは、やっぱりすてきです)






‘買い付け’に出掛けた時の写真> より 

     買い付け


     街1  品1



     街2  カップソーサー

                 食        


      

お店の名  へは、 ここ(←クリック)から 入れます。



ぜひお立ち寄りください。   









べりー・べりー GOOD


今年のジュンベリー、い~ぱい 実をつけてます♪♪

     ジュンベリーの木

下から 見上げると・・ちっちゃなランプが、いっぱい灯ってるようです。

     下から見上げる

木の上の方では、ヒヨドリがやってきて、さかんに実を啄んでます。

チイーチイー と、朝から賑やか  その鳥に興味をもってか・・・

木の下で 臥せ をして のらねこが 木を 見上げている姿を 目にします。

( 手強い ヒヨドリ だよ! 君には 無理、無理 )


道を行く人が、近づいてきて 「これ 何の実 ? ぐみ かしら ?」

「いえ、これは ジュンベリー って言うんですよ」

「へー、可愛い わね 」

     ベリー

「べりー、っていうから ブルーベリーと同じ形ですね」

「あーそうですね、よく見ると。 ちょっと、食べてみませんか」

(木を前に、会話がはずんで 豊作になった今年は 前を通る人の
 多くの人の 足を止めました。)

酢に漬けた サワードリンク にしただけでは まだまだ 赤い実が いっぱい


そこで、今年は ジャム にもしてみました。

   P6050013.jpg





ちょっと 見ても だれも 気が付かない こちらは、

     グースベリー

グースベリー といいます。これも、めずらしいとは思うのですが、

小さい木なのと、葉と同じグリーン色なので、誰も 実には気づきません。

今 これを 摘んで 口にすると すご~く 酸っぱい けれど

赤く色づくと、甘酸っぱくて カリカリ いい食感です。


ジャムにするほど まだ 大きくはない木 

毎年、義母特製の‘グースベリージャム’が、函館から 届きます。

 ジャム     ヨーグルトにグースベリージャム

甘酸っぱくって、と~っても いいお味です。

毎朝のヨーグルト、はちみつ に 干しぶどう に1匙のラズベリージャム 入れて、

前回の分は もう、すっかり いだだいてしまいました。


べりー と べりー、そして もうひとつの ベリー は ラズベリー

     ラズベリー
まだ こんな 花が咲いている状態、


gooseberry juneberry raspberry ベリー、ベリー very GOOD デス




 








∞貴族の食文化∞  ちょっと気になる「いもまき」

平安時代の食事は朝夕二度で、巳の刻(午前十時)と申の刻(午後四時)と定め
られていました。


貴族の食膳 
『新訂国語図説』より

貴族の食膳は豪勢なものだったのですね。味付けは素朴で、塩・酢・醤(ひしお)
という味噌に似たものなどをつけて食べたということです。

庶民の食事となると、玄米に青菜汁、漬物、塩(あら塩)と・・・これだけ?

随分な違いに驚かされます。労働量の多い下級役人や庶民は「間食(かんじき)と
いう中間の食事をとることが多かったということですが、特に庶民の場合などそれも
また大したものではなかったのだろうと想像されます。

貴族たちも、さすが二度の食事では空腹を覚えるようで、間食として「くだもの」と
呼ばれた菓子や果物をたべていたようです。

古典文学のなかで「くだもの」とあるのはむしろ菓子、餅だんごのような類をいった
ものが多いのです。


とわずがたり』の巻一に、病床の父親が ずっと側に付き添う懐妊中の娘の身を案じ、
間食を娘に与えるよう家人に申しつける場面があります。

明けゆく鐘の声聞こゆるに、例の下に敷くおほばこの葉の蒸したるを、仲光持ちてまゐ
りて、「敷き替へむ」と言ふに、「今は近づきておぼゆれば、何もよしなし。何まれ、
まづこれに食はせよ」と言はる。


自分はもう死期が近づいたように思われるから、何をしても無駄だ。何でもいいから
まずこの娘に食べさせるようにと父は言うのです。

そこで、間食が運ばれますと、


いもまき といふ物をかはらけに入れて持ちて来たれば、「かかるほどには食はせぬ
物を」とて、よに悪げに思ひたるもむつかしくて、まぎらかして取りのけぬ。


侍女が、いもまき というものを素焼きの食器に入れて持ってくると、父は、
「こういう懐妊中には食べさせないものを」といって、たいへんよくないことのように思っ
ているので、めんどうにも思いまぎらかして下げさせてしまいます。



この「いもまき」って、どんな食べ物だったのでしょうか。ずっと、気になっていて調べて
みたのですが・・・そして、再現してみたのですが・・・、こんなものでしょうかね。


藤原定家の日記『明月記』にも登場する「芋巻」ですが、「芋籠(いもごみ)」の異名とい
う説もあります。


「米の粉に、芋をすり合わせて混ぜます。そこに甘味料を加えて延ばした中に餡を巻き
蒸した菓子」ということですので、

こねる 米粉は上新粉、山芋をすって混ぜる。


餡を巻く 餡を巻きます。巻くというので巻物の形です。

蒸す 蒸します。

いもまき こんな感じに出来上がりました!長だんご?

中身は、

中身 こんな感じです。


こんなものだったのかな。米粉は、上新粉のように真っ白ではなかったはずだから、色はもっと
茶系かも・・・。

翌日には、ちょっと硬くなった。懐妊中ものに「食わせぬものを」というのは、ソレ??




『聞き書 ふるさとの家庭料理第6巻だんごちまき 』(農文協編)という本に
「いもまき」なる名の食べ物はないかとみてみたのですが、同名はありませんで
した。参考になるものとして、


徳島県のものに、

まき
これ、「まき」。材料は【小麦粉/塩/よしの葉/しゅろの葉のひも】

(「まき」とつくからには、何かで巻くのかもしれないなぁ。私はうまく巻け
ないので、ラップでまいちゃったんだけど・・




静岡につたわるもの、

いももち
これ、「いももち」

材料【小米/里芋/さつまいも】

「秋のとり入れの忙しいころ間食としてつくる。腹をすかして学校からかえる子
どもたちのおやつにもする。」という説明文が『とわずがたり』の場合に近いかな。




「懐妊しているときには食べさせないものを」という言葉がひっかかりますが、

「いもまき」のイメージは出来てきました。

文字で記された場面の中で、一つの品が現実の形あるものとして捉えることができ
ますと、その状況が立体的なかたちをもって立ち上がってくるように感じるのです。

また、その場面が よく理解できたように感じて うれしくなってきます。

こうした日常の中で、非日常的な作業を、わくわくしながら楽しんでみました。





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プロフィール

Keiko

Author:Keiko
写真:【 唱歌:「案山子」の立つ見沼氷川公園】

こんにちは! 日本古典文学
研究に従事しているものです。
子育てがほぼ終了という頃に
大学院に入学、現在は 古典
文学講座の講師をしています。

こちらには 自然と文化と歴史
を感じながら‘知るを楽しむ’
日常を記しています。         
     

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